ライブ配信用のiPhoneミラーリングソフト比較

スマホアプリの生配信とかしたい場合に使えるのがiPhoneに搭載されているAirPlay機能。
同じネットワーク上に接続しているiPhoneとPCを接続して画面をミラーリングすれば、PCでビデオ会議中に画面を共有するだとか、XSplit BroadcasterやOBSなどのライブ配信ソフトに画面を取り込んで生放送することができるようになる。
ミラーリングはiPhone単体では出来ず、PC側に受信するソフトウェアが必要なんだけど、色々あって選ぶのがなかなか難しい。

陰陽師のメインとサブを同時録画したいという気持ちが沸いて、ライブ配信用ソフトを使う前提で色々トライアルしてみたので、メモがてら使い心地や機能比較などをまとめてみた。

比較表①

Mirroring360Refrector 3dr.foneX-Mirage2
バージョン2.3.2.133.2.02.0.02.5.1
価格1,611円
2台まで
2,175円 (Win)2,142円(1年)
4,295円(買切)
2,016円(Win)
3,544円(W/M)
トライアル7日7日ロゴ入り7日
日本語対応🔵🔵🔵🔵
レシーバー対応OSWindows
Mac
Windows
Mac
Android
FireTV
Windows
XP/Vista/7/8/10
Windows
XP/Vista/7/8/10
Mac OS X
10.6以降
Catalina 10.15は非対応
対応iPhone/iPad/Mac
Android
Chromebook/PC
AirPlay
GoogleCast
Miracast
AirPrrot2
Ditt
iOS7.1以降iOS10, iOS9
OS X 10.8
解像度720p(1280×720)
1080p(1929×1080)
iPhone6 Plus
iPhone6
iPhone5/5S
iPhone4/4S
iPad
iPadPro
Projector(1600×1200)
Projector(1024×768)
720p(1280×720)
1080p(1929×1080)
4K(3840×2160)
4:3(1024×768)
iPad
iPhone4S
iPhone5/5S
iPhone6-8
iPhone6-8 Plus
iPhoneX
720p(1280×720)720p(1280×720)
1080p(1929×1080)
iPad
iPhone4S
2560×1080
フルスクリーン🔵🔵🔵🔵
仮想カメラ
DirectX 11
DirectX 9🔵🔵🔵🔵
録画🔵🔵🔵🔵
モニター選択🔵
自動起動🔵🔵🔵🔵
同時ミラーリング最大4
ミラーリング履歴保存🔵🔵
共有🔵
配信🔵
プロキシ設定🔵

Mirroring360

Mirroring360は最大40人までの画面共有やネットワークを超えてのミラーリング方法が用意されており、学校や会議などの利用にもってこいのアプリである。
価格は標準ライセンスで約1611円。2台までの制限があるので、3台目以降必要な場合は新たにライセンスを購入しなければならない。

UIは直感的で分かりやすく、特に説明がなくても使うことができた。

配信ソフトにはDirectX 9と11で画面を取り込む事ができる。
画質で1080pを選択しても、PCで表示しているウィンドウを小さくすると出力の解像度が落ちる。遅延はタスクバーにしまうと大きくなるので、キャプチャ中はウィンドウ表示したままにしておく必要がある。

1080pだとミラーリングしてる側はこのウィンドウサイズ。

うちのモニタがウルトラワイドなのでこんなだけど実際はフルスクリーンと同じ幅。
まあ隠しておけばいいんだけどね。

2端末でミラーリングするとこのように画面2分割で表示される。

左:iPhoneXS 右:iPad Mini
それぞれ表示や切断、ミュートしたり録画したりの操作が可能。

Mirroring360は大規模用途向けなだけあって動作も接続も安定してるし、価格も2000円程度でお手頃価格。同時接続4まで対応でデバイスの対応範囲が広いから、いろんな端末を持ったユーザーが集まっても余裕でコラボとかできそうである。

2.4GHz Wi-Fiでの接続だとサウンドに関する問題が発生する。

  • 音声が途切れることがある
  • 音声が途切れる度に遅延が発生する
  • 一度遅延が発生するとミラーリングし直すまで治らない

動作サンプル

Mirroring360購入しました。

サポートはすべて英語だけどとても親切で手厚く対応してくれる。教育用として出しているからというのもあるのだろうか。

Refrector3

Refrector3は接続方法が豊富で教育用が用意されているところも含めて機能はMirroring360とそんなに変わらないかな。

配信ソフトにはDirectX 9で画面を取り込む事ができる事や、ミラーリング画面を小さくすると配信側の解像度が落ちるのもMirroring360と同じ。
遅延は0.2ms未満でMirroring360より早く感じるがコマ落ちが見られた。

アプリにブロードキャスト機能が搭載されていて、WebカメラとマイクのYouTubeと連携してすぐ配信を始めることができるのは面白いと思う。配信用のソフトウェアを別に用意するのが面倒な人にはよさそう。
ただ、トライアルでは連携設定できないのかBroadcastを試すことが出来なかったので、実際使うとどうなるのかは不明。

すでに配信ソフトは持ってるから、配信機能の分だけ高くなってるとしたらMirroring360にするかなと思った。

dr.fone Wondershare iOS Screen Recorder

iOS Screen Recorderはその名の通り画面録画に特化したミラーリングソフト。
設定項目はほとんどなく、ホーム画面の説明通り接続すればいい。

無料版だと左上にロゴが入る。

無料版だと設定はこれだけ。有料版だともっと増えるのかも?

ウィンドウサイズ変更はちょっとしずらい。小さくすると解像度も落ちるが
前2つに比べると劣化少なめ。また、遅延もほとんど感じられなくて0.2msあるかどうか。コマ落ちもほとんど見られない。

このソフト最大のメリットはレガシーな端末にも幅広く対応している事。
フリー版はロゴが入るけどずっと使えるので、動作確認には困らない。

難点は値段の高さかな。前2つに比べると機能が少ない割に一番高い。
ブランド表記がdr.foneだったりWondershareだったりするのも気になるところ。

X-Mirage 2

X-Mirage2も名前のとおりミラーリングに特化したソフト。
難しい機能や設定は一切ないので、パソコン詳しくない人でも使いやすいと思う。
UIはこの中で一番ダサいw

設定で選択した解像度で起動するので、iPhoneXSのScreen Pixelサイズだとこんなことになる。

でかいわぁ。しかしこれはこれで見やすくていい。
X-Mirage2最大の問題は、DX9出力に不具合があるところ。

初期状態でもう右側から下側にかけて謎の空白ができてるのだが、ウィンドウサイズを変更するとその軌跡が全部残る上に消えないのだった。不思議…。
遅延とコマ落ちも顕著だし、Catalinaに未対応だしで配信用なら買う価値はないかなと思う。

比較表②

iPhone/iPad録画究極ApowerMirrorLetsViewLonlyScreen
バージョン1.4.6.11.4.4.11.0.3.191.2.15
価格24880円
8390円
14980円
6990円
無料1606円
トライアルウォーターマーク
録画3分まで
キャプチャ❌
ウォーターマーク
録画3分まで
なしあり
一定時間毎に
登録催促
日本語対応🔵🔵🔵
レシーバー対応OSWindows
Mac
Windows
Mac
Windows
Mac
Windows
Mac
対応iPhone/iPad/MaciPhone/iPad/MaciOS
Android
Miracast
iOS
Apple TV
解像度720p(1280×720)
1080p(1929×1080)
iPhone6 Plus
iPhone6
720p(1280×720)
1080p(1929×1080)
iPhone6 Plus
iPhone6
2K(2560×1440)
720p(1280×720)
1080p(1929×1080)
iPhone6 Plus
iPhone6
2K(2560×1440)
設定無し
720p?
フルスクリーン🔵🔵🔵
仮想カメラ
DirectX 11
DirectX 9🔵
不具合あり
🔵
黒帯できる
録画🔵🔵🔵🔵
モニター選択
自動起動🔵
同時ミラーリング
ミラーリング履歴保存
共有
配信
プロキシ設定

ApowerSoft iPhone/iPad録画究極

ソフト名が究極にダサいけど何が出来るかは一目瞭然。
録画機能が付いているところは他と変わらないので特筆した機能はないかな…。
使用版だと録画にウォーターマークが入ったりなどの制限がある。
また、DX9入力やウィンドウキャプチャが出来なかったのでそのあたりにも制限がかかっているのかもしれない。

価格は定価が24890円でセール価格が8390円。
常にセール価格表示なので実質定価は8390円ということなんだろう。
他と比べると機能の割に高いので選ぶことはないと思う。

ApowerMirror

ApowerSoftのミラーリングのやつ。録画も出来るから前のソフトとの違いはあんまりないが、こちらは2Kに対応していたりデバイスフレームがついてたりする。

DirectXはなかったが、ウィンドウキャプチャでApowerMirror Mainを選べばフレームなしの画面を取り込むことができた。しかし残念なことに、タスクバーにしまうとキャプチャの画面が正しく表示されなくなってしまったので、ずっとこのでかい画面を開いたままでないとキャプチャすることができないようだ。配信用としては使えないな。

iPhoneXが出てもう随分立つというのに、設定画面がこの状態になるのはイケてない。

LetsView

フリーソフトだがやれることとか設定内容がApowersoftと酷似している。
スクショ保存や録画といった定番機能の他に、落書き機能なんかもあったりする。

2kまで対応してるし遅延も少ないが、ミラーリングされた画面は画質が落ちていてジャギが目立つ。DX9は縦サイズが正常に読み込まれない不具合があるようだ。
iPadだと横向きの解像度が正しく反映されない不具合もある。

2022年9月2日追記

2年経って解像度が正しくない現象は解消されていた。DXは機能から削除されたのかなくなっていた。解像度は通常の設定だとジャギるので、2Kが良い。
1台しかミラーリングできないが、とりあえず無料で使ってみるならこれでいいかもしれない。

LonelyScreen

フリートライアル版があるレシーバーソフト。録画に対応。
設定画面がなくて解像度いくつで表示しているのか分からなかったが、見た感じ720pくらいの画質。
720pに近いウィンドウサイズにしたときが一番ジャギが少なくきれいに見える。

DX9入力はウィンドウサイズによって黒帯が出来るが、タスクバーにしまっても出力は変わらないので配信ソフト側でクロッピングすれば問題なく使えると思う。

あまりにも設定項目がなくてびっくりしたが、トライアルだからなのかも?

コメントを残す