Cities:Skylines2の動作環境で一番必要なのはRTX3080以上のGPU

前作にくらべると大都市作るのがとても簡単になっているので、どちらかというと、ゲームの難易度よりも動作環境を満たす方が難しいかもしれない。

リリース前の2023年10月16日のニュースで、このように書いている。

Cities: Skylines II is a next-gen title, and naturally, it demands certain hardware requirements. With that said, while our team has worked tirelessly to deliver the best experience possible, we have not achieved the benchmark we targeted.

In light of this, we still think for the long-term of the project, releasing now is the best way forward. We are proud of the unique gameplay and features in Cities: Skylines II, and we genuinely believe that it offers a great experience that you will enjoy.

https://store.steampowered.com/news/app/949230/view/5613232311156119043

パフォーマンスベンチ未達だけど凄いゲームだから発売しちゃうね!

開発者であれば問題を抱えた商品を世に送り出すのは嫌だと思うけど、経営判断的にそうせざるを得なかったのかもしれない。その結果、掲示板は荒れに荒れた。

リリース直後の数時間は解凍が終わらないとかゲームが起動できないとかのトラブルが発生していたようだった。自分もプリロードしておいたパッケージの解凍に失敗したので、ダウンロードを最初からやり直してたら小一時間出遅れてしまった。
ちなみにこの問題はパッケージ側の話なのでPCスペックは関係ない。

解凍に30分以上かかった

起動できるユーザーが増えてくると、今度はFPSが全然出ないという報告が増えた。
中にはそのスペックならそうだろうと思うような人も混じっていたが、RTX4090でも全然ダメという報告があったりもしていた。
私は出遅れ組だったので、荒れる掲示板を見て一体どんな酷い有様なんだとワクワクしていたのだが、実際自分がやってみるとなんてことはなく、10万人越えても50FPSくらいは出ている、前作とそう変わらない操作感だった。

翌日の26日に出たパッチ1.0.11F1でいくつかの致命的な問題とグラフィックの最適化が修正されたので、当日よりは動くようになったと思うのだが、自分の環境だとFPSはずっと高いところをキープできてたので、パッチの効果は分からなかった。

それはうちのPCがまだ昨年買い換えたばかりの、RTX3080Tiであることが大きいんだろうと思う。

PCゲームの最低環境と推奨環境というのは、文字だけ見れば「最低=動作に必要」「推奨=最高設定にできる」みたいに受け取りがちだけど、実際のところは「最低=動かせるだけ」であり、「推奨」が快適にゲームをするために最低限必要な環境だったりする。

Cities:Skylins2のシステム要件

最低推奨
OSWindows® 10 Home 64 BitWindows® 10 Home 64 Bit
CPUIntel® Core™ i7-6700K
AMD® Ryzen™ 5 2600X
Intel® Core™ i5-12600K
AMD® Ryzen™ 7 5800X
RAM8GB16GB
GPUNvidia® GeForce™ GTX 970 (4 GB)
AMD® Radeon™ RX 480 (8 GB)
Nvidia® GeForce™ RTX 3080 (10 GB)
AMD® Radeon™ RX 6800 XT (16 GB)
ストレージ60 GB の空き容量60 GB の空き容量

上記の表がSteamにあるシステム要件なのだが、推奨環境は2022年に発売されていたハイエンド環境そのものである。フラッグシップまではいかずとも、当時のお値段で25万程度するお高めのスペックである。発売前にシステム要件が引き上げられたことでも物議をかもしていたりしたのだけど、最新ゲームというのは大抵、数年後を見越して推奨環境を設定するものなので、私はまあこんなもんだろうなと思ってた。

推奨以上のGPUってどれやねん問題

GPUは型番で性能が分かる。Geforceの場合、命名規則は GeForce (クラス) (3〜4桁の数字)(アルファベット)となっている。

クラス:同世代内での等級を表す。GTX >GTS >GT >G >無印
数字:世代と性能差。前1〜2桁が世代、後2桁が性能指数。
アルファベット:同型番内での性能差。Ti=Titanium(強化版)

2023年10月末の時点で、RTX3080・6800 XT以上のGPUというのは以下に限られる。

  • GeForce RTX 4090 (24GB)
  • GeForce RTX 4080 (16GB)
  • GeForce RTX 4070 Ti (12GB)
  • GeForce RTX 3090 Ti (24GB)
  • GeForce RTX 3090 (24GB)
  • GeForce RTX 3080 Ti (12GB)
  • GeForce RTX 4070 (12GB)
  • GeForce RTX 3080 (10GB, 12GB)
  • Radeon RX 7900 XTX (24 GB)
  • Radeon RX 7900 XT (20 GB)
  • Radeon RX 7800 XT (16 GB)
  • Radeon RX 6950 XT (16 GB)
  • Radeon RX 6900 XT (16 GB)
  • Radeon RX 6800 XT (16 GB)

参考:ドスパラのグラフィックボード性能比較

GeForce RTX4060TiとGTX2080Tiはベンチマークは下回っているもののビデオメモリ容量はクリアしているので、設定を整えれば遊べそう。

GeForceにおいては、前世代の80番台と現世代の70番台は同等の性能で発売されるのが恒例になっているのだけど、比較する内容によっては前世代の80番台を下回る場合があるので、これから購入するのであれば、確実に前世代以上のスペックになる4070Ti以上がおすすめである。

快適な操作を確保するためのグラフィック設定

Cities:Skylinesは都市開発シミュレーションゲームなので、アクションゲームほど高いFPSは必要ないのだけど、快適だと思える操作感というのは個人差があると思うので、特に推奨環境以下のスペックでプレイする場合は、自分がプレイしててストレスを覚えない設定を模索する必要がある。

SteamのFPS表示機能を利用する

Steamの設定→ゲーム中→ゲーム中のフレームレート表示でFPS表示ができる。

パフォーマンスモニターなどを併用すればより細かく調整できる。

雑に下げても気になりにくい設定

  • 雲のクォリティ→無効(町作ってると空は見ない)
  • 昼夜のビジュアル→オフ
    グローバルイルミネーションクォリティ→無効
    (夜景にしないならセットでオフ)
  • 水のクォリティ(水場操作するときだけ上げればいい)
  • 反射のクォリティ
  • 被写界深度
  • ボリュームのあるオブジェクトのクォリティ
  • モーションブラー

見た目に影響を及ぼすが負荷を下げやすい設定

  • 画面解像度を下げる(Full HD推奨)
  • ボリュームメトリクスを無効にする
  • アンチエイリアスを下げる
  • フォグを無効にする

Tips: Our Guide to Optimize Performanceには、設定が及ぼすビジュアルの例がある。

今は調整不足なのを理解した上で買うこと

前作に比べると今はまだMODがなくてバニラ状態なので、メモリはさほど使わないのだが、パフォーマンス調整不足によってCPUとGPUが余計に求められている可能性がある。

今回は明らかにグラフィックのことで祭りになってたのでGPUにフォーカスして書いたが、シミュレーションの処理部分はCPU性能が必要なので、これも高いに越したことはない。要はバランスのいい構成じゃないとアカンということで、パフォーマンスよくするために必要なものは他のゲームと同じなのだ。

設定してもどうにもならないバグもあるし、操作感が悪い所やバランスの取れてないところもある。都市開発ゲーム経験者で、それらの修正を気長に待てるなら今買っても楽しめるはず。

逆に普段こういうシミュレーションゲームをやってなくて「なんか話題になってるからちょっとやってみるか」くらいの気持ちであるなら、今はまだ配信を見るだけにとどめた方が良いと思う。なぜなら、チュートリアルをこなすだけで返金期限の2時間を超えてしまうから。

いざ大都市作ってみたら思ってたよりもヤバかった…

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