ScanSnap1500とPhotoshopでコミックスの電子書籍自炊メモ

まるっと業者に頼めばいっかーと思って数えてみたら漫画の単行本だけで300冊…
1冊150円が相場の業者に5万近く払うなら周辺機器揃えて自前でやっつけた方がオトクじゃないか?と思ったので
自炊に名高いスキャナーFUJITSU ScanSnap S1500と裁断機を手に入れましたヽ(´∀`)ノ

裁断機はカール事務器のディスクカッターDC-210Nです。
二つを並べるとScanSnapのコンパクトさがよく分かる。

scansnap

自炊用裁断機で有名なのはこっちのPK-513Lなんだけど

いかんせんデカすぎるので、収納の事を考えてコンパクトな方にしました。
他には交換用の替刃とかカッターを同時購入。


カール 刃カッターマット・DC210用・5枚 M-210


カール ディスクカッター 替刃 K-28

PK-513Lは替刃が15000円くらいしてるから、交換用サプライが安いのもディスクカッターのいい所じゃないかなと思う。


オルファ(OLFA) ノンスリップAL型 150BG

このカッターはオートロックなのとグリップが滑りにくい素材なのがとても使いやすい。


オルファ 特専黒刃 大50枚入 LBB-50K

替刃も注文。黒刃は最初からついてる刃よりもちょっと切れ味いいかな?って感じ。そんなに差はない。

裁断のコツ

本はまず表紙を取って、中の厚紙で出来てる表紙と裏表紙を背表紙もろとも剥いでから、

1.表紙を取る

反対側に360度折り曲げてカッターで分断。最終的に4つくらいに細かく分ける。

2.カッターで4分割

ディスクカッターで糊がついている所をバッサリ切り落とす。

3.ディスクカッターで糊付けを裁断

押さえのバーを動かさないようにしておくと、裁断位置をズラさずに結構綺麗にカットできる。

4.カット終了

しっかりバラバラになっているのを確認してからScanSnapにセットしてスキャン。
裁断からスキャンまでは他のサイトで目一杯語られているので今更過ぎる内容ですね…。

読み込みはPDF?JPEG?

CanoScan S1500にはPDF作成ソフトのAdobe Acrobat(standard)がついてくる。
なので最初からPDFで読み込まなくても、JPEGでとりあえず読み込んでおいてあとからPDFで結合することくらいは簡単に出来る。
私は画像の補正を使い慣れたPhotoshopでやりたかったので、JPEGで読み込みました。
解像度は200dpiで漫画の単行本がW870 x H1360ピクセルくらい。300dpiだと1290x2090ピクセルくらい。
永久保存なら300dpiくらいでスキャンして都度修正かけるのが賢いのかな。PC上で見るときは72dpiで十分だと思うし。

表紙と裏表紙

フルカラーでスキャンしたいカバーはスキャナ二刀流でやっつけた(´∀`)

canoscan

たまたまフラッドベッドなCanoScan 5600Fを持っていただけなんだけども、
ScanSnapはフルカラースキャンも出来るからわざわざ買う必要はないです。
設定変更しなくて済むのとPhotoshop直結なのがちょっと楽。ってくらい。

コミックリーダーを使うと表紙がサムネイルとして表示されるので、
背表紙まで表示させたいなら表紙+背表紙、サムネイル表示に背表紙がいらないなら裏表紙に背表紙をくっ付けるのがいいかな。
内側折り込みにある作者コメントとかは前後をそれぞれ1Pずつにするとページズレが起きなくて収まりがいい。

iPhone用の調整について考える

iPad2が延期になってしまったので(;´ρ`) とりあえずお気に入りのコミックスをiPhoneで見れるようにすることにした。
私が持っているアプリでPDFが見れるGoodReaderとi文庫、それと新たに購入してみたComicGlassを比較してみた。

GoodReader

  • 日本語ファイル名OK
  • ZIP圧縮したファイルは解凍しないと読めない
  • ページ送りは縦スクロール
  • スクロールしたページが表示されるまでに少し時間がかかる
  • 縮小されても違和感なく綺麗

GoodReaderはZIPが使えないので、実質PDF化した電子書籍しか使い物にならないが
大きいサイズのJPEGをPDF化しても綺麗に表示されるのでiPhone用に縮小する必要がない。

i文庫

  • 日本語ファイル名だとFTP転送で失敗する(文字コードの所為?)
  • ZIP圧縮したファイルがそのまま読める
  • ページ送りは横スクロール
  • 表示がスムーズ
  • PDFだとページの表示はきっちり画面に収まるものの、縮小された画像がディザディザする
  • JPEGを圧縮したZIPの方が画質はいいが、表示したとき下の方が微妙にはみ出す

i文庫の場合、読み込んだままのサイズ(W860xH1360)でPDFを作って見てみると縮小が汚くてかなり読みづらい。
JPEGをZIP圧縮しただけの方が画質は綺麗なんだけど、ページの端が微妙に切れたりするので地味にイラッとする。
漫画を読むならiPhoneサイズに縮小したJPEGをPDF化するのが最強だと思う。

ComicGlass

  • iPhone3GだとMediaServer経由でしか転送できない
  • 日本語ファイル名OK
  • ZIP圧縮したファイルがそのまま読める
  • ページ送りは横スクロール
  • 表示がスムーズ
  • PDFだと画像が縮小された時にディザディザする
  • JPEGを圧縮したZIPの方が綺麗

さすがコミックに特化したアプリは格が違った!表紙のサムネイル表示や本棚レイアウトなどで漫画好きの心を擽ってくれます。
PDFだと埋め込まれた画像が大きい場合にやっぱり汚くなってしまったのだけど、設定でどうにかなりそうな感じ。
JPEGを圧縮したZIPは何もしなくても綺麗だったので、わざわざPDF化する必要はないかな。

結局iPhoneで漫画読むならどのアプリがいいの…?

漫画を電子書籍化するならJPEGをZIPでまとめて展開せずに読めるコミックリーダーを使うのが最適だと思いました。
じゃあどのコミックリーダーなのよ?って質問には1つしか試してないんで答えられないですが、ComicGrassはいい感じだった。ってことは言えるかな!
ComicGrassはJコミ対応してるってのを見て即買いしたんだけど、どっちかというとiComicの方が有名みたい。
既にi文庫を持っているなら新しくアプリ買わなくても読むだけなら事足りる感じです。
PDF化された漫画を読むならGoodReaderを使うとJPEGと変わらない画質で読めます。
何を使うにしてもiPhone用に画像を加工してPDFにしたりZIPにまとめたりすれば綺麗に読めると思う。

参考に1ページスクリーンショットで撮ってみた。

PDF vs JPEG

この本超日焼けしてたんだけど、補正したらこれこの通り真っ白ですよ!

ラシャーヌ6巻

漫画につきものの余白が気になる件

スキャンした画像のアスペクト比が画面の比率と違うと左右に黒帯が出来る。
漫画には大抵コマの周囲に余白が取ってあるんだけど、余白を取って縦横比を調整した方がiPhone上で見やすくなる。
下のサンプルはScanSnapで取り込んだ画像をトーン調整だけしてiPhoneで表示したスクリーンショット。

ビストロ温泉パタリロ!

横幅に合わせると縦が切れ、縦に合わせると横に黒帯が出来るっていう状態。

iPadとかで見開き状態で見るなら余白はあった方が読みやすいんじゃないかと思う。
でも画面が小さいiPhoneとかのスマートフォンだと片面ずつしか見ないから余白はかなり邪魔。
漫画1冊分のページを加工するとなると非常に面倒だけど…(´Д`;)
試しにPhotoshopで余白除去処理した時の手順はこうです。

  1. 「左側に余白があるページ用」のアクションを作る(F3)
    • 背景のレイヤー化
    • レベル補正
    • カンバスサイズ変更(横の位置:右 縦の位置:中心 で縁取りくらいの余白を残してカット)
  2. 「右側に余白があるページ用」のアクションを作る(F2)
    • 背景のレイヤー化
    • レベル補正
    • カンバスサイズ変更(横の位置:左 縦の位置:中心 で縁取りくらいの余白を残してカット)
  3. 「統合と保存」のアクションを作る(F4)
    • 画像を統合
    • 保存
  4. スキャンした画像を順番に開いてアクションを実行する
    (右側に余白があるページはF2→F4、左側に余白があるページはF3→F4)
    アクションでレイヤー化してあるのでセンタリングとかの位置調整は矢印キーで保存前にやっておく。 

jisui_ps_action

右余白と左余白をそれぞれフォルダ分けしてやればバッチである程度自動化できる。(超メモリ使う)
フォルダ分けはエクスプローラーで2列に表示されるように調整すれば、右に奇数、左に偶数が並ぶんで
余白からドラッグすれば片方だけ一気に選択状態に出来ます。

  1. 左に余白があるページと右に余白があるページをそれぞれフォルダに分ける
  2. ファイル→自動処理→バッチ に進んで、フォルダとアクションを選択
  3. 保存を押すとバッチ処理開始。ファイルオープン→アクション実行
  4. 処理が終わったら位置や傾きを確認・修正しながら統合と保存のアクションを実行
    (ショートカットにしたF4ボタンと矢印キー押すだけ)

余白カットしてiPhoneの縦横比(320×480|640×960 2:3)にぴったり合わせると黒帯もなくなって凄い見やすくなりますヽ(´ー`)ノ

iPhoneジャストサイズ加工後

ただしiPadの縦横比(768×1024 3:4)には合わないのでiPhone用に調整した漫画をiPadで見ると帯が発生する罠…。
アス比が違う以上両方にジャストフィットさせるのは無理だからどっちかに合わせるなら帯は妥協するしかなさげ。
余白のサイズは本によって変わってくるから都度調整が必要です。
ジャンプとかサンデーとかの少年漫画は余白があんまりないから余白を切らずにそのままにしといた方がいいかも。

余白をカットしないでトーン調整だけなら、ファイルメニューの自動処理からバッチを選んで
トーン調整のアクションを実行すれば勝手に開いてアクションが実行されるのでかなりお手軽。
横幅に合わせて縦をカットすればサイズ調整で確認する手間は最小限に抑えられる。

jisui_ps_bat

保存の確認の時だけエンターキーを押す必要があるので完全に自動化っていう訳にはいかないのだけど、
全ページ確認は必須だからこれくらいはしょうがないかな~。

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